セミナーレポート ホテル業界合同会社説明会
ホテル業界唯一・最大規模。学生1913人、企業46社が集結
ホテルニューオータニ(東京・千代田区)の大宴会場「鶴の間」で2月28日、「ホテル業界合同会社説明会」が開催された。
本説明会は、四大・短大・専門学校の2008年度新卒者を対象にホテル企業が集まりそれぞれブースを設け説明会を行ない、参加学生はそのブースを自由に回ることができるシステム。朝10時から夕方4時まで入退場は自由だが、当日朝は開場2時間前から参加者が集まり始め、10時の開場前にその列は数百メートルに及んだ。
今年も北は北海道から南は沖縄まで、日本国内の有名ホテルが46社集結。各社ブースでは人事担当者がプレゼンテーション方法に工夫を凝らし、自社の現場スタッフを連れて来てリアルな話を聞かせる企業も。
また、鶴の間ホワイエで行われた特設セミナーは、事前配布の整理券が数分でなくなる企業もあり、会場に入りきれず外で耳を澄ませる参加者も出るほどの盛況ぶりであった。
終了後のアンケートの結果、学生側からは「他社主催の合同会社説明会と違って、人事の方が突っ込んだ話までざっくばらんに話してくださりためになった」「ホテル業界の人事の方々はとてもフレンドリーで、就職活動が楽しみになった」「こういった場でなければ説明を聞く機会もなかった会社に出会え、意外な魅力をたくさん知ることができた」という声が寄せられた。一方、出展企業側からは「参加費を払ってまで説明を聞きたいという、モチベーションの高い学生に多く出会えた」という感想があった一方、「今年はさらに学生側の反応が淡白で、余裕が感じられた」「ホテル企業のみの説明会に来ているにも関わらず、基本的なことですら業界研究ができていない学生もいた」という厳しい見方もあった。
本説明会が終わると、いよいよホテル業界の就職活動は本格化する。リクルートワークス研究所発表の大卒求人倍率調査によると、2008年3月卒業予定の大学生 ・大学院生を対象とする全国の民間企業の求人総数は、バブル期を上回り、過去最大の93.3万人に。求人倍率は1.89倍から2.14倍へと16年振りに2倍を超えた。全業種で求人数が昨年を上回り、「サービス・情報業」での伸びが最も高く昨年より1.9万人の増加(+17.6%)となった。その一方で「サービス・情報業」への就職希望者数はマイナス0.6%で、データが示した学生側の「就職活動に対する余裕さ」と企業側の「人材不足に対する危機感」が本説明会でも表れた形となった。
かつてない「人材不足」であるホテル業界の採用動向にも、関心が高まっている。
【日時】 2007年2月28日(水)10時〜16時
【会場】 ホテルニューオータニ(東京・千代田区)
【参加費】2,500円(税込)
開場を待つ参加学生たち。配布資料を読む目は真剣だ
パンフレットやパワーポイントなど、さまざまな手段で自社をアピールする人事担当者
夕方まで説明を聞く学生が絶えない盛況ぶり
特設セミナーでは整理券があっという間になくなり、立ち見になる企業も
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